暗譜ってなぜするの?目的を考えました

 

私は自宅のレッスン室が仕事部屋なので、自粛生活を迫られていなくてもほぼ自宅にいます。

今回は、暗譜をテーマにしてお話ししていきたいと思います。(オーディオのアンプじゃないよ)

楽器によって暗譜の仕方がちがうのかな。どうも暗譜が苦手という人はみてください。

暗譜で弾くと、譜めくりの手間がはぶけるので演奏に集中できるのが利点であります。しかし暗譜しない派、絶対ムリ派が相当数いることは確か。

いったい暗譜ってどうやって練習してるんでしょう?

私自身の経験だったり、日頃から感じていることを伝えられればと思います。

苦手意識を持っている人も多いですが、暗譜でピアノを弾くことは深く深く音楽と向き合うということなんです。

暗譜が出来る人は日頃どんなふうに取り組んでるんだろう、と少しでも関心があれば最後までよろしくお願いします。

 

暗譜で弾くとは、こういうこと

私は以前、誰にも見つからないように、人に迷惑がかからないように、誰も傷つけないように、恐る恐る生きていたことがあります。

でもそれでは、人と心を通わせることができない。自分の思っていることも伝わらないし、相手の思いも受け取ることができない。

表面的な付き合いがとても苦しかった。

「相手が傷つくから、思ったことを言わない」は自分自身を守るためだけの行為にすぎない、ということに気がつき、努力して少しずつ自分をオープンにしていきました。

今では完全オープンハートなので為になるお話を飾らず、まっすぐにこのブログで伝えていきます。

で、さっそく本題ですが、暗譜が出来ない。または出来なくなった。暗譜をしたいけどどうやって?中でも一番多いのは、年のせいで覚えられない。

みなさん、ちょっと誤解しています。暗譜って1ヶ月やそこらで出来ません。じゃ3ヶ月くらい?いえいえ、日数や時間では決められません。

歩く時は右足から出る?それとも左足?と考えることもなく、自然に足が出ます。何も考えなくても体が覚えている。

暗譜で演奏できるということはそのくらいに自然にできるレベルです。その曲が大好きで、弾き始めるとご飯を食べることさえ忘れてしまうくらいに熱中してずっと弾くことだってあります。

曲の表情は考えなくとも、奏でていくと自然と思うままに出来て、頭で考えるよりも先に体がそうなってしまう。そうやって暗譜って出来ていくもじゃないかなと。

暗譜が出来ない、という人はどこかピアノを弾くことに対して義務みたいなものがあるように思いますが。

今までふりかえっても、私には勉強したという記憶があまりないんです。だから私が編み出した方法論というのは少し敷居が高いので・・(ここで言うことはみんながしてることだと思う)私の経験をお話ししていきたいと思います。

たとえ1小節の練習でも暗譜する

反復練習、部分練習はよくすることだと思いますがこの時。

ちょっとふりかえって欲しいのですが、反復練習の時は楽譜をみてますか?もしみているのなら、暗譜するのはむずかしいです。

たとえ1小節の練習であっても、覚えたら楽譜をみないでください。片手練習の時もです。

次は両手練習に入ると思いますが、両手が出来たと同時にすることは、「鍵盤上で動く自分の手」をみること。

大切なのは「手の動きと響き」

暗譜が苦手・・という人は、必ずと言っていいほど、仕上がったあとに暗譜しようとしますが、この方法だとうまくいきません。

部分練習の時から、細切れで暗譜するのがベストです。

しかし楽譜を見ないと言っても、完全に手放すわけではありません。譜面上には何度も出てくるテーマや伴奏形が微妙にちがったり、曲想の指示がある。

そんな時は、音符の並びを確認したり、テンポや強弱などを譜面で把握する。

譜面をよく見る作業をくり返すと、演奏中、頭の中でパッとそこのページがイメージできるようになります。

暗譜が出来たその先は?

例えば完全に暗譜出来たら。

毎回、同じ演奏してるのかというとそうではなくて、微妙にテンポを変えてみたり、ルバートしてみたり、アクセント、マルカート、スタッカートの長さを変えてみたり。

毎度、ちがう自分と出会うことに。

音楽ってその時の精神や体調、天候によって変わってくるものです。それによって力を加減するし、となれば音色もちがってきます。

暗譜って、譜面を頭にたたき込むことじゃないんですよ。技術、知識という狭き道から、自分で作る「我が道」そこに向かう中途なのかな。

音楽は、自分の心を表現するのが「音楽」じゃないですか。これをする手段として暗譜が良いのかなと思います。

技術を磨くだけでは、ただの「心がわからないショパン弾き」になる。

ショパンの音楽は、愛、悲哀、激しさ、甘さ、いろんな感情に満ちあふれています。それを表現したいと思えば、覚えられないところは何度でも弾きますよね。

でも、悲しいことにそれでも覚えられないんです。次の日、あっさりと忘れてしまいます。一週間経つと記憶喪失かと思うくらい、何も覚えていない。

何が言いたいのかというと、暗譜で弾けるくらいのレベルにたどり着くのは、相当のいばら道ということになります。

それでは楽譜なしで演奏できるレベルに到達するにはそどうしたら良いのか?

覚えが悪い、ということは決して無いと思うのです。

曲に対して、どれだけの愛情があるのか。そんなところだと思います。いやいや、そうじゃなくて本当に出来ない、という人は今弾いている曲が自分のレベルが合っていない可能性もあるとか。

やさしい曲ならば覚えられる、というのであれば背伸びしている状態であると言えるかも知れません。

自分の苦手な調やテンポ、作曲家によって暗譜が出来ないこともあります。

最も、まだまだ練習が足りていないというのが1番の原因ですが。

即興力や初見力がある人はアウトラインを覚えるのが得意で便利

私の場合、ページをめくったり音符を目で追う作業がだんだん邪魔になり、演奏に集中できなくなる。だから暗譜ができるように弾きこむということをしてきました。

そして、先ほどもお伝えした、部分練習の時からほぼ暗譜するということ。あと日頃からよくしていたのはCDを聴きながら、楽譜を目で追うことです。

これが自分のベストでした。

あとちょっと逸れるかもしれませんが、ハーモニー感や即興力がある人、初見力がある人は暗譜が得意かもしれません。

先を予測したり、このメロディーにはこの左手かな、と予想しながらどんどん先へいく。なので読譜も早く、覚えるのも早いということになるかな。

いずれにしても私の場合、自分の音をよく聴きながら、譜読みの段階で暗譜をするということをしてきました。

余談ですが、私は初見をする時、一人で弾く時は4〜8小節先を見ながら弾き、アンサンブルの時は12〜16小節くらい、先の先読みしながら弾きます。

先読みするとはどういうことかというと、もちろん、今弾いている部分はそのまま弾いてます。頭の中は先読みして待ってる状態。

うまく言えないと思ったけど、やっぱり言えなかった・・

初見をしている時は音を正しく弾く作業という認識はなく、雰囲気を確かめるための初見です。特にメロディーはどんなことがあっても弾く。

これは後に、曲のアウトラインを把握するのにすごく役立ちました。

発表会など、忘れてはいけない場所で暗譜がとんでしまっても、アウトラインがわかっていると、骨組みだけを弾くことで誤魔化すことができる。途中で止めては音楽にならないから。

生徒さんにも暗譜をおすすめするのですが、楽譜があったほうが演奏しやすい人はそれで良いと思います。発表会などの舞台で演奏する時は、みなさん暗譜でしょうか。譜面たてがありますので、見てもOKという発表会も多いです。楽譜がないことで不安になる人は先生に相談してみるといいです。

おわりに・暗譜は才能じゃない。やる気とやり方です。

ということで、部分的な練習でも暗譜でしてみてください。半小節なのに楽譜にかじりついて弾いている人がいますが、自分の音は聴いていないと思います。

こうして仕上がった曲は愛情のない仕上がりになるんですよ。もっと自分の音をたくさん聴かなきゃ。

 

私のすみかはほとんど弾くための家になっているので部屋のどこを見渡しても鍵盤が置いてある。

ミニキーボード2台、普通のキーボード2台、電子ピアノ1台、グランドピアノ1台と、弾くことからはもはや逃げることが出来なくっています。

実はどこにいても弾けるように環境を整えました。

私の頭の中は、ほぼ一日中ずっと音楽が流れていて、音楽大好きな勤め人達からは幸せな生き方だなと嫉妬されています・・(これはこれで大変なんだけど)

というので、もはや普通の人とはちがうカラダ仕様になっています。それでもやっぱりパーフェクトに仕上げたものをさらに暗譜まで持っていくには苦しい道のり。

だからピアニストは毎回、何十曲も暗譜してすごいな、と思います。最終的に「努力」ということなのでしょうか。

自分の演奏が魅力的になるまで

ひたすら「弾く、考える、聴く、そしてまた弾く」

をしてください。

暗譜が出来たということは、とことん音楽と向き合った証拠。今日の話がみなさんの参考になるととても嬉しいです。

 

【ジャズの即興、むずかしい・・でも楽しい】

 

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