今日はわかりやすく251を解説します。
トゥファイブワンと言いい、ジャズによく出てくる進行です。ポップスや時々クラシックにも出てくる万能なコード進行です。
レッスンでも2-5-1進行が課題になることが多いでしょう。
しかし、一見簡単に見えますが弾いてみると手応え満点です。メジャーとマイナーの251をマスターするにはとても時間がかかります。
251の練習で一番大切なことは?
練習をすればいつかは全キーの251は弾けるようになると思いますが、完全マスターする前にとても重要なことがあります。
まずは実践してみましょう。
簡単バージョン。テンションノートなしの簡単Dm-G7-CでOK
最初にこれだけはおさえておきます。ジャズビギナーでも大丈夫です。
仕組み(動画と楽譜付き)
【ハ長調】
① ハ長調スケールにお団子のように3和音を重ねます。
② 四つの音を重ねてると、おなじみのコードになります。
③ 2−5−1に順番を変えます。そのままではポジション移動が激しく安定しないので、整理します。
④ ルート(根音)をつけて両手トゥファイブワン。
■ルート(根音)とは?
【目と耳でも確認してみよう】
(映像が切れる場合、LTE4Gや5Gでご覧ください)
■ハ長調(C)を例に、トゥファイブワンがどのようにして作られているのかを解説しました。仕組みがわかったところで、いよいよ実践。
難しいテンションノートは使わなくて大丈夫。耳をよく澄まして響きを味わいましょう。
おぼろ月夜251「夜のBAR気分」
さて、いきなりですが【おぼろ月夜】に251を入れてみました。「本当に251が入るの?」くらいの単純な曲・・シンプルな曲ほど、入りやすいです。
正解はないのですが、次のブログで答え合わせをするのでみなさんも251を入れて弾いてみてください。

宿題!
テンションノートなしの、この形でOKです⬇️

トゥファイブを上手く弾くのも大事ですが、響きやここに入れたら曲全体がオシャレに変わるかも、というイメージを持って。いつかは自由に弾くために!
番外編【まるでBARで流れるオシャレおぼろ月夜】
日本の曲が、251を駆使したら夜のBARで流れるような洒落た曲になりました。
これは251の他に、いろんな技を使っています。ここまでしなくて大丈夫ですが、これに近い簡単アレンジを次回のブログで紹介するので、予習しておいてください。コードは全音符のベタ弾きでOK
【おぼろ月夜】に2−5−1を入れて弾いてみた
バッハのメヌエットに251
さらに色々な曲で練習をしてみましょう。あの有名なバッハのメヌエット(前半)にトゥファイブワンを入れて弾くとどうなる?まるでバッハ先生は、251進行を知っていたんじゃないかな?というくらいに、たくさん入りました。
まずは楽譜通り(せっかちな人は24秒までスキップ)→ 2−5−1を入れたメヌエット。
番外編で2-5-6というのも入れました。→Am-D7-Em
⬇️

カエルの唄に251(おまけ〜哀愁カエル)
まさか全部C??251を知っていると、コードが全てCなんてことは絶対にあり得ません。
例)コツは最初から、2−5−1を入れてみることです。メロディがドだからと言って、いつでもコードがCとは限りません。
■コード練習で【哀愁漂うカエル】
251コード付け(せっかちな人は23秒から)→哀愁カエル
こんなふうに、トゥファイブワンを入れる練習が効果的です。超簡単パターンで練習しましょう。ジャズを聞いていると、徐々に251が聞こえてくると思います。
教則本に載っている251のおさえ方は、かっこいいのですが非常に難しいものばかり。もちろんトライしてみるのも良いのですが、最初は「251の音を聞く」ことから始めてみましょう。
仕組みがわかったら、超簡単バージョンで練習。⬇️
余裕のある人は、日本の童謡などで、251を入れる練習をしてみてください。とにかく自分で弾いてみること。
スコットランド、フランス、アメリカ民謡なども。
【おすすめ曲】
夕焼けこやけ
ロンドン橋(イギリス)
ダニーボーイ(スコットランド)
おめでとうクリスマス(クリスマスソング)
アビニョンの橋の上で(フランス)
キラキラ星(フランス)
ハッピーバースデートゥーユー(アメリカ)
アメイジンググレイス(アメリカ)など。
元々コードがシンプルなので、コード付けの練習にはとても良いと思います。
まとめ/ 複雑さではなく、音の心地よさ
ジャズのレッスンでは、レベルに関わらず251のお話があるかと思います。講師によっては全キーで弾いてこい、という課題を出すでしょう。
私は不器用なのか頭が悪いのか、頑張りましたができませんでした。
それはなぜかというと、音楽のイメージが湧かないからでした。「251だけを切り取って弾く」のがとても苦手です。
1000本ノックのように数をこなせば弾けるになると思いますが。ただひたすら同じことを反復するのが得意な人は向いてると思います。(弾けても使えなければ意味がないのですが)
音楽は心地よいフレーズやハーモニーが大事です。
ジャズスタンダードの曲のテーマを、251を意識して弾いていくうちに、自然にその進行が身につきました。もちろん私は超簡単バージョンのベタ弾きから始めました。
テンションノートなんて、余裕がなくて出来なかったし、難しいコードをおさえる事ばかり気になって、いいフレーズが浮かんでこない・・
今でこそ「Barおぼろ月夜」なんてやってますが、最初は超純粋Dm-G7-Cからスタートしました。
クラシック出身はこの簡単バージョンでもかなりきついです。大体、キーがCの場合、Dmの感覚がないですから。Ⅱmがないんです。F(Ⅳ)の感覚しか・・
クラシックしか弾いてこなかった人は、とにかくⅡmの感覚を身につけてください。
それにキーという言葉や、コードネームにも違和感を持ちます(汗)
私は、普段からこういう人ばかり見てるし、ここを乗り越えることがどんなに難しい壁なのかを知っているので、ただのDm-G7-Cとしました。
もっと別のおさえ方を知っている人でも、難しいおさえ方にこだわらずに、テンポの揺れ、粋なメロディに気を配るといいと思います。
もちろん、「難しさを楽しむ」のも必要なので、時には大胆にチャレンジしてみるのもいいです。そして必ず基礎に戻ってきてくださいね。
以上、私なりの251の考えと練習法紹介でした。
■これまでブログに載せてきた演奏動画は時々差し替えていくことにしました。内容、言い回し誤字脱字の修正もしていきます。暇な時にでも覗いてみてください。
【続編~おぼろ月夜コード付け答え合わせ】↓
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