アドリブ、弾き始めのパターンを紹介
今日はジャズのアドリブ練習についてです。ジャズ弾きたいけどアドリブはどう弾く?
さまざまなスケール、コード、調性、リズム、ジャズを弾くには基礎練習、そしていろんなアイディアを生かした演出が必要です。
アドリブを練習するときの大きな悩みは、何を弾いて良いのかわからない。何となくイメージはあるけどフレーズとして弾けない悩みはだれにでもあること。
今回はジャズスタンダード「All of me」が課題です。出だし4小節、16パターンを弾きました。アイディア不足が悩みの人は参考にしてください。
「All of me」で練習
ジャズスタンダードバイブル1(黒本)に載ってます。
知らない人はまず音楽鑑賞から。
オスカーピーターソンが弾くオールオブミー。イントロからかっこいい!かなり崩して弾いていますが、聴いてみてください。
とてもわかりやすいテーマとアドリブを弾いてくれるTino Carugatiさん。音数が少ないから気に入ったフレーズや出来そうなところはコピーするといいです。
出だし2小節アドリブ16パターン
まずはオーソドックスなパターンから。そして半音を使ったり、コードトーンを使ったり、ちょっとおしゃれに変化させてみたり。
16個のパターンを弾いてみました。
1)オーソドックス
2)階段を降りるイメージ
3)1を利用して少し変えようとしたが失敗・・①と同じです。
4)2を使って変えようとしたけどまたもや失敗・・2と同じ。
5) 半音使う。
6) テーマに似せる
7) Eの音からスタート
8) コードトーン
9) オシャレに変化
10)Eの音から上昇
11)自分フレーズができた!
12)連打したがちょっと失敗・・
13)コードトーン変化
14)15)16)半音とリズムを意識
よく使うパターン。
自分でアレンジしてみてください。⑧のコードトーンは使用頻度高め。
アドリブを弾くためには
出だしのアドリブフレーズ16パターンでした。今回は、左の低音やリズムについては触ていませんがまたの機会に。
「これなら出来そう」と思ってもはじめはスムーズにはいきません。最初のフレーズがどうしても決まらないという人は、真似して弾いてみてください。
常備するのは2パターンくらいで十分。アドリブソロの弾き方はこれ、というように決めてしまうのが良いと思います。たくさん用意していると、頭の中で混乱してしまうので、アドリブの出だしはパターン化しておくことです。
フレーズは一応できたけど、ジャズらしさがない、という課題も出てきます。シンコペーションやアンティシペーションなどリズム的な演出をしていくのもジャズに近づく練習法。
やればやるほど、課題が増えていきます。それは階段を登っている証拠。
練習しているうちに、おさえにくいコード、馴染みのないコード進行、自分にはなかった調性など。いろいろなことに気づくと思います。
スケール、コード進行の練習、2−5−1のこと、自分の演奏はグルーブ感がない、など。自分技量と向き合う日々です。
また自分に向いている奏法も見つかると思います。
ポジション移動が得意な人は、ストライド奏法が得意かも知れません。ジェームスブッカーがやっていますね。(体格の違いも関係しますが、彼のピアノはだれにも真似できません。指20本で弾いているイメージです)
繊細な音、時に激情的な音色を出せるのならビルエバンス。
ブルージーな音が好きならオスカーピーターソン。
チャーミングなスウィングが好みならバリーハリス。(私が大好きなピアニスト)
コロコロ転がるような音色、めちゃくちゃグルーブ感あふれるバッキングが好きならレッドガーランド。
夜通し踊り続けるイメージ、ラテンの熱いピアノ、ミシェルカミロ。
ジャズといってもど真ん中モダンジャズが苦手ならコリーヘンリーがおすすめ。
とにかくたくさん聞くことと並行して練習してください。
【クロマティックスケールでアドリブ練習】も一緒に活用してください。
https://erikapiano.com/how-to-practice-…-chromatic-scale/
