基礎を学べ!スパルタ・ジャズピアノレッスン

ジャズ

スパルタ!えりか先生のジャズレッスン

ウザい&スパルタな私のレッスン。今回はあなたのジャズ練習に口出しさせてください。これも愛情。

「もう、自由に弾きたいから放っておいて」

その「自由」と言う言葉。響きはいいけどくせ者です。今の時代、自由奔放がかっこいい、自分だけにしかできないオリジナリティ。

ただ、大事なのは基礎力です。基礎がしっかり出来ていないと。あまりに自由奔放なやり方はかえって回り道をすることに。

次こそ失敗しないぞ、という気持ちが大きいのか、いろんな情報をチェック。その結果、行動することが億劫になったり、遅くなったりします。

その間に基礎練習をがっちりやった人が、力を発揮すると思うのですが。私だってこんなお節介を言ってる時間があったら、2−5の練習するのが本質。

https://ameblo.jp/erikapianoschool/entry-12759363082.html

 

とにかくしつこく基礎をしっかりやること。ガッツリテンプレです。そして令和の時代とはまるで真逆な基礎重視のレッスン。

とにかく「当たり前」をちゃんとやることです。

ジャズを絶対に弾きたい人は基礎練習と、たくさん音源を聴くこと。

令和の時代、自由すぎる練習法に少し戸惑っている私ですが、イチローさんや、キング・カズのようにあれこれ言わず、とにかく自分の背中を見せる!

が気持ちの中心にあるのですが、今回はお節介も含め、基礎を鵜呑みにするなといった、半分自分の背中を見せ、半分はお節介の内容です。

今回の課題曲は、「Love」

超ゆっくり、裏打ちでメロディーフェイク。曲中に出てくるコード進行を借りてイントロとエンディング、です。ゆるふわのようで、全くゆるふわでない練習法を、お節介と共に紹介します。

基礎力は後からとても大きな力になる

何度も同じことをしたくない。

さっさと次に進みたい。

基礎は何より飽きてしまう(よくわかる)

色々な曲にチャレンジしたい。

 

どれだけ、ピアノ初心者を教えてきたんだよと言うくらいやってきた中で思うこと。私はあまり先へ先へ進むやり方をお勧めしません。

いつでも0地点に戻りチェック。自分のフレーズをストックできたか、2−5が自由に弾けるのか、歌になっているのか。もう一度振り返って見て下さい。頭で理解より、体で覚えることです。

 

まずは1+1=2レベルの曲で自由にフェイクできるまで繰り返し。好きなフレーズ、イケてるフレーズはストック。イマイチなものは、どう変えたらいい感じになるのか考えてみましょう。たったワンフレーズを1ヶ月かけて作るのは当たり前。

もちろん、いいと思ったフレーズが、レッスンで見せたらショボ過ぎてボツ・・になることも多々あります。あ〜恥ずかしい、なぜ出来てるって思ったんだろう。

しかし傷ついてなんかいられない・・

これふつうです。立ち上がれ!(スパルタ)

ジャズピアノを1年習ってるけど、アドリブが弾けるようにならないと言う悩み・・1年でできるのなら大天才です。一生勉強です。(3年でもイマイチ・・と言うのも普通です)

 

基礎の基礎(ここが出来たらどんなボールでも打てる)

  • テーマを暗譜するくらいに弾く。
  • メロディフェイクができる。
  • コードに迷いがない。
  • 裏拍を感じること

どんなにやる気の熱量があっても目の前のことができなければ、何も進みません。

恥をかきたくないのならとにかく基礎をやれ

私は時々、ヤフー知恵袋やSNSなど、ジャズに関しての悩みをのぞき見しています。もちろんレッスンではダイレクトに皆さんの悩みが見て取れるわけです。

どう伝えたらわかりやすいのかな?ここをもちょっと、重点的にやったほうがいいのかな?など、自分の指導法のヒントを得るために。

 

実際、モシュコフスキー、リストなどを華麗に弾きこなす人が、童謡などの簡単メロディー譜にコードが付けられない事例をたくさんみてきました。

特にクラシックの人はⅡmという感覚がないため、トゥファイブワンの練習にとても苦労します。(過去の自分もそうでした)ちなみに2−5進行は出来ても、配置がめちゃめちゃ。

おまけにアドリブなんてしたことがない・・静止画のように体が固まる・・

なので、コード進行が苦手な人は、今やっている課題曲の2−5−1の響き、押さえ方、配置の仕方を自然に弾けるように練習しましょう。何度も何度も。

自分、頭悪いのか?と思うでしょう。それでもです。余計なことを考えるな(スパルタ)

偏差値は関係なし。自分の音を聴いてるか聴いていないか。頼りになるのは自分の耳です。

まずは2−5−1の練習

今日の課題曲、【Love】

Loveから、2−5進行探してみましょう。必ず弾いてみて。1曲でこんな出てくる。

◯はF-keyの2−5。(   )は B♭-keyの2-5。

頭で覚えただけでは、暗記だけで乗り切る歴史の試験と同じ。

ジャズはテンションコードが多く出てくる印象ですが、2−5進行はもっと多いです。このブログを見ている人はジャズ初心者だと思うので、「全調練習してこいや」とは言いません(これを言う先生は本物のスパルタ)今弾いている曲の2−5−1を弾けるようにするのがまず大事。

自分の先生は全調やってこいって言うよ。いや、2−5−1の練習は必要ないと言われている。

これは生徒さんのキャリアや練習環境によるので、必要性の問題はここではしませんが、最終的に全調必要になってくるので、2−5の響きはビギナーの人も意識するようにしましょう。

そして、楽譜上にコードネームが見えたから弾くのは全くNG。楽譜の2−5進行に◯印をつけ、自分の音を聴きながら練習すること。

私の大好きな、なかやまきんに君いわく、「簡単な運動でもなんとなくやるな、動かしてる部分を意識しろ」と言ってました。ジャズ練習でも全く同じことが言えます。

 

Fkeyの2−5を弾いてみて。と言われた時に、サラッと弾けるようにしておきましょう。私は抜き打ちで弾いてみて、と言いますが、本物のスパルタは、弾けるのが当たり前の理解で話が進みます。

コード進行だけでなく、フレーズ練習も忘れずに。F keyくらいは目をつぶってでも弾けるようにすること。

Loveやオールオブミーは退屈ですか?決してTell me a bedtime storyなど冒険しないように。私もなかやまきんに君と同じ意見。簡単でも大事なところを丁寧に丁寧に。

課題の選び方

ジャズの課題曲を選ぶときは、自分の力量より1〜2レベル下げた曲にすると良いです。これ結構やってしまいがちで、テーマを弾くだけで精一杯なのに、難しい曲でアドリブをさらに頑張ろうとする・・これは脳内グチャグチャな状況が発生します。

レッスンを受けている人は、この状況なんとか避けたいもの。

レッスン時には余裕で弾ける曲、そしてメロディフェイク程度にしてあげると、講師さんから的確なアドバイスがもらえると思います。

メロディフェイクとはテーマの原型を残しつつ、即興演奏することです。

結局、コードや、基礎である転回系、長音階、短音階、半音階などがしっかり出来ていないと、テキトーに鍵盤をなぞるだけのアドリブになってしまいますね。

練習練習と言われてもどうして良いのかわからない。日々私はそんな人たちと向き合っています。本をみてもいろんな動画を見てもよくわからない・・

そんな人はまずはここからはじめてみてください。

リズムのフェイク練習

本日の課題、Love

ここからはアドリブの練習法がわからない、という人におすすめの内容です。

 

■リズムフェイク

楽譜通りにテーマを弾いたら、なんかイモ(笑)ならばリズムを前に出したり引っ込めたり。

  • シンコペーションしながら右手のリズムフェイク。
  • 左手はルート音のみ。
  • 曲中のコード進行を使ってイントロ&エンディング

アドリブ練習でどんな音を使おうか?と迷ってばかりいる人や、今、自分が何を弾いてるのかわからなくなる人は、ちょっと待った!

一点集中。メロディのリズムを変える程度にしてください。何もかも、あれもこれもとやり過ぎです。引き算して練習すること。

少なくすることは、深く学ぶことにつながります。

イントロとエンディングの作り方

1段目のコード進行を借りました。Am7-A♭7-Gm7-C7

使用頻度大の進行。アイディアに困ったら、曲中、使えそうな部分はないかな?と探してみてください。

【イントロのアイディア】

 

【エンディングのアイディア】

イントロとエンディングってどう作るの?という質問がとても多いです。いつかブログでまとめたいと思います。

メロディフェイク(超ゆっくり)

大きなインパクトや、すぐにはね返るリターンはないけれど、確実に基礎体力がつく練習法。こんなゆっくりでも、裏拍を感じながら、良いメロディーを作ることを忘れずに。

これが出来たらどんな球でも打ち返せるぞ!

 

■ Love〜テーマ練習(自分振り返り)

私は、アンティシペーションを意識しないと盆踊りになってしまうので、食い気味で弾く練習。右手は特別なことはしないでフェイク程度が目標。

バンドスタイルで、ドラムが後ろ気味なら、私はジャスト。ベースが前に行ってたらこれもジャストで。メンバーの前ノリ、後ノリの加減でピアニストの演奏も変わります。

いずれにしても、ピアノはもたついていたらカッコ悪い・・普段の練習は全て食い気味のアンティシペーションで。

と言うことで、なんとなくアドリブを弾いたり、飽きたら次の曲、また次の曲。と循環しまくってると土台が育たない。これではいつまで経っても進歩しない可能性が・・

英語力をつけるためになんとなくビジネス英字新聞を読んでるような状態によく似ています。これで本当に英語が出来るのでしょうか?多読が通用する人は、英単語と文法を勉強した人だけ。

なぜ自分のジャズはイマイチなのか疑問を持て

弾けるようになってくると、自分の演奏に疑問を持ちます。

なぜ自分の演奏は〇〇なんだろう。

そう。なぜ??がすごく大事。疑問をたくさん持ってください。

講師さんにその疑問をぶつけてみるといいですね。

「基礎が整っていないね」

「コードの押さえ方がまだまだ」

「止まりすぎ、止まる原因はこれだよ」

純粋に思ったことをズバリ言ってくれると思います。

私も全部私の下積み時代も毎日疑問だらけでした。

 

■フェイクやコード練習、やっておきたい曲リスト

  • 枯葉
  • オールオブミー
  • 不思議の国のアリス
  • ブルーボッサ
  • Cジャムブルース
  • 酒とバラの日々
  • フライミートゥーザ・ムーン
  • ラブ
  • マックザナイフ
  • 星に願いを

まずは1〜2曲を徹底的に練習。

クラシックしか弾いたことがない人の練習法

クラシック出身がやってしまう例。

  • ⅡmでなくⅣを弾いてしまう
  • めちゃペダルを踏む
  • C=ドミソド、G7=ソシレファ、C7=ドミソシ(♭)と律儀に押さえる
  • 譜面にかじりつく
  • 体のフォームがクラシック的

など。

そんな人向けに、こんな練習はどうでしょうか?8:17秒あたりから観てください。CメジャーとCマイナーの2−5−1中心の即興エクササイズ。はじめの一歩がうまくインプロできない人にとても良いです。これこそ基礎練。最初はみんなここから。

Daveさんのインプロビゼーションのエクササイズは講師目線では非常にグッドです。本日の「Love」のゆっくり演奏もDaveさん参考です。

いろんなジャズを聞いて、フィーリングを学んでいくと、自然にクラシカル的な要素が抜けていくと思います。ただしクラシックが弾けなくなるという意味ではありません。

なかなか結果が出ない悩みは、みんな同じ

ジャズを3、4年。練習してるのに、思うようにアドリブが弾けない。

これはふつうに当たり前。しかしきっとどこかの地点で、いろんなことが見えて、今より自由に弾ける瞬間が来ます。それまで、あきらめない。

どんな球でも打ち返すんだ!

今は好きな時間に、YouTubeなどでいろいろなことが学べる便利な時代。しかし、難しいこともあります。自分に必要なことを、自分で判断しなければならない。

みんなが良いと言っても、自分には当てはまらない場合もよくあります。

たくさんの人が、YouTube動画を見ると、自然に視聴回数が増えて、多くの人の目につくようになります。しかし、YouTubeは音楽的なことを理解できません。

判断基準は多くの人が集まるかどうかだけ。

寝る前に、睡眠用としてジャズの解説動画を聴いている人が多いだけでも、その動画は良いと判断され、たくさん人が集まる仕組みです。

 

そのような動画を観てると、思わず分かったような気分になってしまうのがとても危険。

時代の弊害。

だから私は真逆。

基礎重視、何度も何度も手を動かすことで定着します。あ〜だめだ。と思ったら、たくさんジャズを聴く。1000回でも5000回でも。

ここまで見ていただいたのに恐縮です。動画やその他の情報をあさるより、課題に集中して練習するのが本質中の本質。

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今回はLoveという曲を、取り上げました。ぜひ、弾いてみてくださいね。音かずは少ないですが、深く深く練習してみると、むずかしいな、出来てなかったな、と絶望するでしょう(笑)

アドリブは適当と言っても当てずっぽうでなく、もう一度聴きたくなるようなフレーズを目指してくださいね。

すぐに感触をつかんだと思わずに、明日も明後日もまた同じ練習。そうすると、自分の良くない手ぐせが見えてきたり、歌うフレーズが見つかったり。

こんなにシンプルな練習でも、発見がたくさんです。そこまでくると、弾いていない部分を楽しんだり、簡単なフレーズでもおしゃれに弾けたり、絶対に変わってくると思います。

 

サラサラっとやって、ちょいちょいと進みがちな部分に喝!

出来てないぞ、誤魔化すなよ、私はちゃんと見てるんだぞ。

以上、スパルタ的そして、非常にお節介すぎるブログでした。

ps.ついに通信の大渋滞で、動画が切れるアクシデントが発生しがちなので、YouTubeにアップすることにしました。ジャズをはじめ、クラシカル、なんのジャンル?と思うような自由なものまで。いろんなインプロヴィゼーションの学び方を載せていきます。

 

「2−5について」

 

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