音楽表現力と感性についての考え

コラム

 

ピアノ講師のえりかです。

今回は「表現力」がテーマ。

あなたの演奏は表現力がないって言われたことありませんか?

反対に表現力があっていい演奏だって言われるけど、どこが良いのかわからない。

言うまでもなく表現力のあるなしは、誰にも決められません。ある意味答えがない。だから私は「表現力を磨いたほうがいいよ」なんて軽々しく言いません。

なぜなら私もレッスン生だった頃にそう言われ、全く意味がわからなかった経験があるからです。

音楽と表現力【表現力って何?】

たまに生活感漂うような演奏する生徒さんがいます。

きれいにつぶがそろっているとかテンポがくずれていないとかそういうことじゃなくて。生活感というのは時間の流れというかその人が持っている「タイム感」。

育った土地とか環境にもよるんだろうけどひしひしと「タイム感」を自然とあらわせる人がいる。(本人は無意識)

私は「生活感」と言うことにしていますうまく弾いて先生をおどろかせようとか、今回こそ合格してやろうなんてまったく思っていない。

ただピアノを弾くのが好きで音楽が好き。

それは感性の豊かさ」なんじゃないかなと考えています。

ちょっとしたことにも感激したり悲しんだり些細なことが気になったり。人の気持ちをすぐに察したり。

「ピアノ」というとショパンやベートーベンを巧みな技術で弾ける人が称賛されたりするけれど、私は技術よりも「感性」というものにとても惹かれます。

人の感性なんて見えないし何を持ってすばらしい演奏だと言えるんだろう

けれども私は毎度のレッスンでこう思うのです。たどたどしい演奏でも人間味がにじみ出るように弾く。そんな生徒さんたちを見ていると技術はさほど関係がないのかな?と思うんです。

表現力は技術を超えるわけですね。

音楽と感性

逆に何も考えずに音を羅列してるだけの演奏を聴くと、心配になってきます。私のレッスンがつまらないのかな?とふと思ったり。

自分の気持ちとピアノから出る音って繋がっていて、嘘みたいな話かも知れないけど、その人のことが、なんとなくわかります。

感性豊かとはいうけど、感情表現が豊かということなのでしょうか?でもその考えは怪しい。感情は豊かでも、顔に出さなかったりしますからね。

あなたは表現力が乏しいからもっと感性を磨いたほうがいい。ピアノの先生が生徒によくいうセリフです。

もしこんなふうに言われて、迷っている人には私ならこう言ってあげます。音楽の勉強・・と言うよりかは生活の中で「感性」を磨いたほうがいいんじゃないかと。

 

本を読んだり映画を見たり景色を見たり、心が動く瞬間に多く出会うということかな。

本を読みながら頭の中で情景を思い浮かべたり、人の気持ちを想像したりすることが、音楽表現者にとってすごく大切。

読書や映画は、私たちが経験できない気持ちや文化的なことを擬似体験できる手段だから。

音楽と人間性

私は生徒さんの音楽より、人間性を褒めることが多いです。こんな私ほどの人間が人間性を褒めるって上から目線なのですが・・

時々やさしさが伝わるような演奏をする子がいます。

あまりに感情込めて言うと気持ち悪いと思われるから、ちょっとおさえ気味に尋ねるんですが、そんな子に出会ったらお母さんにはこう言うことにしています。

「どうやって育てたんですか?」これが私の決まり文句。

こう育てようと思ってるわけじゃなくてもそんなふうに育つんだからうらやましいです。

見るからに穏やかで、出てくる言葉も優しい感じです。そしてやっぱりピアノの音も穏やかです。

レッスンで思うこと

演奏曲主体じゃなくて、その人主体でいいと思うんです。

私はいつもアマチュアが奏でる音楽を間近で見ています。どんなに単調な曲でもつっかえながら弾いたとしてもそこに特別な気持ちがあるのならとてもいい演奏になります。

反復練習すればとりあえず弾けるようになるのは当たり前のことです。完成度が高くていい演奏は山ほどあるけど、心を打つ演奏に出会ったことは少ないです。

流行だったり、注目されている音楽にはいつも人が集まり「いい音楽だ」と勘違いすることもあるはずです。

その手は「ファッション」とも言えるのかな、なんて思いますが。

ファッションはビジネスですから。

一時的な流行に乗っかる前に大事なことがあるんじゃないかって思うんです。それが何なのか気付いてもらうのが私の役目なんだけど、伝えるのがとてもむずかしいです。

日々いい音楽を見過ごさないように、レッスンしたりや音楽聴いたりしています。

みなさんの音楽人生に深く関わる立場なので、多細胞のようになって(笑)一緒に音楽をたのしんでいきたいと思ってます。

最後までありがとうございました。

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