ピアノレッスン料設定法と考え方

コラム

ピアノ講師のえりかです。

今回はレッスン料の設定ついて考えてみました。

レッスン料の設定は講師にとって悩みの種ですが、私はこのような考えです。

何十年もかかって取得した技術や音楽経験がレッスン料。生徒さんは先生の「経験と苦労を買っている」。

ヤマハなどの大手音楽教室ではレッスン料が決まっていますが、自分で教室を立ち上げる時は自分でレッスン料を設定しなければなりません。。

この先生に習うと、こんなことが得られるかも。

と、生徒さんはアドバンテージに期待して先生をえらぶ。

 

今回伝えたいのは、

講師自身の経験値は一体どのくらい?と考えることが重要で、何を売りにできるのか、メジャーを持ってレッスン料を設定しようというお話です。

生徒は何を基準に教室を選ぶの?

生徒さんはピアノを習う時、どう納得をして入会を決めるのでしょうか?自分がもし習うとしたら?と考えるとレッスン料が安ければいいという問題ではないですね。

それにレッスン料が安い教室に生徒が集まるかというとそんなこともありません。

教室の雰囲気、講師の音楽性の他「この先生に習ったら、この先こんな音楽ライフが待っている」。生徒さんはワクワクするような未来が見える講師を選ぶでしょう。

  • 自分と講師の性格が合うかどうか
  • 自分がゆっくりペースだから引っ張って欲しい
  • テンションが高すぎる先生は苦手
  • いろんな融通をきかせてきれる先生
  • ピアノ以外に歌を教えて欲しい
  • クラシックだけでなくポピュラーなどの選曲に寛容な先生に習いたい

これら以外にも

安価な教室希望。交通の便が良い教室。知り合いが通っているから。習っているのを知られたくないから遠くの教室へ行きたい。

また少々レッスン料が高くても、お互い結果にコミットする、ようなジム的レッスンをする先生も人気です。

自分の経験はいくら?

自分だけがしてきた実体験は誰も買うことが出来ません。実体験は真実でそこにはウソはない。たとえそれが、傷ついたこと、傷つけてしまったこと、失敗したこと、恥をかいたことだとしても。栄光はもちろん価値があるけれど、他から見たら恥ずかしいことだって全てが皆さんにとって「経験」です。

講師になると、ピアノを教えること以外に、悩み相談?と思うくらいにいろんなことを話す機会が多くなります。

中でも親御さんからの相談が多い。

「子供がピアノの練習しない」

それなら毎日練習させる習慣をつけてください、なんて言っては全く答えになりません。

練習しない根本的な理由の追求が必要で、その子はそもそも、練習をしなくてもいいと思っているかも知れないし、まだ時間感覚がないのかも知れない、集中するのが苦手なら、短時間で練習できるものを与えてみるなど。

そもそもお母さん自身がまじめに考えすぎてる場合もあるし。

また、その子に原因があるのではなく、私たちの指導に問題があるのかも知れません。

これは意外と気がつかない。

大人の相談は、身体的な問題について悩む人が多いです。頭でわかってはいるけど体がついていかない、覚えられない、など。

大人は、これまでの人生経験の引き出しがあり、そこから理解しようとするので、どうしても頭で考えてしまう。だから頭と体の覚えるバランスが偏ることが多いのです。

 

生徒さんの問いにコミットする

私たちはどうやって生徒さんの「悩み・問い」に入り込んでいくのか。

「それじゃダメだからこうやってね」ではそれこそダメで、一緒に生徒さんの問いに寄り添い解決していく。

講師の方が立場は上ですが、生徒自身が自ら問いを解決できたと思わせてこそ指導技術が高いと言えると思うんです。これができるようでなくては経験値が高い音楽家とは言えません。

日々の積み重ねが経験になり、それに値段をつけるとしたら?

理想論を語るのは簡単だけど、実際、積み重ねてきたり、結果を出したり、他の人が経験できないことをしてきたわけだし、自信にもなってるか。

私は経験あるほうだけど、それだけに失敗の経験も多い。だから高い値がつくかな・・

それでも退会者が少ないし継続する人が多い、休会してたけど出戻りも多い。

ということで経験値の自信がちょっとくらいはあります。

レッスン料を決めるメジャーを持つ

レッスンをしてるとまるで昔の自分だと思うような人に出会うこともあります。その悩みにすごく共感し、自分もそれで悩んでいたな、と思うことがあるのですが、ここで要注意。

「あ、それわかるわかる」と軽く共感するのはやめようということ。

なぜかというと、私はおそらくその悩みをすでに克服しています。だからその悩みを過小評価し、大したことではなかったように自分の中ですり替えている可能性があります。

そうすると、「共感」は相手にとって安心できるけど、「問いや悩み」がとても軽いものになってしまう。

その人にとって、成長するチャンスかも知れなかったのに、大事な問いを私が奪ってしまうことになる。だから共感は大切だけど、その後の「問題解決」に重点を置くことにしています。

とにかく相手を尊敬し、尊重すること。

私の仕事は、言ってみれば「人の感情や経験を扱う仕事」

他人の人生や音楽に深く関わっていく自信があるのか。そんな経験値がレッスン料を決めるメジャーになるのかなと思ってます。これが今日私が一番言いたかったことです。

安価な教室には初めは人が集まります。(その後衰退するパターンが多い)生徒が大量にいたとしても、生徒さんの層としては「安かろう悪かろう」を納得の上、通う人が多いという印象です。そうすると、

講師の質が上がらないという、重大な問題が生じます。

人間の感情と経験をとりあつかう仕事です

私たちは生徒さんの、感情、悩み、問い、経験をとりあつかうという、とても大きなミッションとともに仕事をしています。

 

様々な年齢層やレベルの人が集まることで、講師側は試行錯誤してレッスンしていきます。それは自然と指導レベルをあげるきっかけになる。

もちろん、自分はたくさんの生徒の中でワイワイ出来ればそれで良いという考えならいいのですが。腕をみがき、魅力的なピアノ講師になりたいのであれば、まともなレッスン料を設定してください。

ただし、オープンしたては生徒は来ません。ネットレッスンはもっと来ない。

私自身、軌道に乗るまで5年ほどかかりました。大変ですが後悔してません。むしろ、自由。働いているという感覚がない。もちろん世間からすると立派な職業なのですが。

別にサボってないし働いてます。今は人の役に立ててる感がすごいです。やりがいの意味がだんだんとわかってきます。

でも、やっぱり仕事だから「好き」ばかりじゃない。

義務感もあるし同調しなくちゃ、つとまらないものもあるし。

 

最後に、ついて来てくれる生徒と真摯に向き合う気持ちを忘れなければ、レッスン料で悩まなくても大丈夫だし、やりたいことはやったほうがいい。

ワンオペだから一人でやることが盛り沢山だけどそれもまた有意義な時間です。裕福ではないけど今のところは満足した稼ぎであります。

タイトルとURLをコピーしました