色々なコードを覚えてネオソウルを弾いてみたい人のための練習法。
二つのコード進行にメジャースケールを重ねてネオソウル。
今回は基本から本格サウンドまで紹介します。音源と楽譜も載せたので、練習の参考にしてください。
いつも私が愛用している「マークレヴィンのThe Jazz Piano Book」より一部抜粋しながらお伝えしていきます。
とてもいい本で、ジャズを勉強している人にとってメジャーな教則本なのですが、初心者には少し難しい内容です。かえってストレスを溜めてしまうので、先生と相談してから購入を検討してください。
二つのコード進行とメジャースケールでネオソウル
ネオソウルはジャンル分けが難しいのですが、R&B、コンテポラリー、ヒップホップなどから影響を受けています。個人的にはジャズの要素が強いのかなと思ってます。
本当は#9やm9などを入れば本物のネオソウルに近づくんだけど、それはまたの機会に。
とにかくは今はできることから始めよう「自分に嘘つかない」笑
決まり事は二つのコードに乗せてA♭のメジャースケールを弾くこと。メジャースケールのみで心地よいサウンドを弾いてみてください。
「メジャースケールだけでは面白みがない・・」いえいえ、けっこういろんなことができますよ。二つのコードを両手アルペジオで弾いているだけでもOK。
参考音源【B♭m7ーA♭M7でネオソウル】
少しのアイディアで、どんどんイメージを膨らませる経験が大好きです。だから結果は二の次。とにかくNeoな空間に浸ること。
音の空間は目には見えないけど、自分にとっていい音を探しに行く感じで。(しくじっても決して気にしない)
【16ビートプラス Gm7ーFM7】
Fメジャースケールで。
ビートにだいぶ助けられてます。雰囲気も大事。ネオソウルはエレピで弾くとテンションが上がりますね。電子ピアノの人は使わない手はなし。
もちろん、16ビートのリズムがないとネオソウルが弾けない訳ではないので、ピアノのみで練習するのもgood。ソロは基本。
そして何より、しくじりを気にしないこと。
へ長調なんて、お馴染みのキーで「これ、もう弾ける」と思いがちですが、掘り下げると深く勉強できますね。
このやり方は、全ての人には当てはまらないかも。ただ、この意識のあり方は、多くのミュージシャンがやっていること。
難しいことじゃなくても、サラッといいフレーズを作る。
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ここで大切なのは、コードとスケールがしっかり弾けること。
音の空間に溶け込むこと。
決して、スケールだけを弾かないこと。(スケールが大事と言ったのにどう言うこと?)
なぜスケールなのか?
マークレヴィンの本から引用して、まとめます。
スケール練習は好き、と言う方もいますが、ほとんどがまるで苦行のよう。やっとスケールができたところで、インプロバイズしてみると、当てはめたようでぎこちない。
マークレヴィンはこんなふうに言っています。
優れたミュージシャンは、スケールをドレミファソと考えるのではなく、コードに対して利用可能な音の集積。Cメジャーを弾き、右手でCメジャー全ての音を弾きながらインプロバイズします。
と言うことです。
私自身の理解では、「音遊び」。
とにかく本能でやってしまうので、コードが決まったら、適当に音を遊ばせてみる。
早速マーク レヴィン先生の言う通り、ドレミファソとは考えずに、重なり合う好きな音、単体のまま伸ばしたら気持ちが良い音。ぶつかり合うノイズ的な音。
全て遊びです。
知識、自信、技術・・そんなものは当てにならない。
なのでやってみよう!
Cメジャーでのインプロバイズ。Cメジャーと考えるのもありだけど、私は「白鍵で弾く」という考えです。その時、ちゃんと自分が鳴らした音を聞いてくださいね。
アイディアが思い浮かばない悩み
自分、また同じフレーズやってる・・そうなっても気にする必要なし。同じフレーズ、意図しない音が鳴ってしまう、なんか鈍臭い・・それぞれに悩みは尽きません。
過去の私もそう。トライし続けるしかありません。
今の私は、その音が不協な音だと知っていながら、そこに行きます。それじゃ不協な音の次はどうする?
アイディアが浮かばない悩みはさらに深い。
苦し紛れに弾いてるだけなのか、それが好きで弾いているのかはある程度わかります。苦し紛れの場合は、その人ができる範囲のアイディアを提供するし、好きで弾いている場合は、どうぞいつまでもお弾きください、と言って何コーラスでも弾いてもらっています。
しかし大抵は、アイディアが枯渇状態・・そんな方へ。音楽は(ジャズは)普遍的であることをお忘れなく。
良い練習法は?
他愛ない音をつなげてみること。そのようなことを何度も繰り返すこと。
とにかく、今持っているもので自分がしっくりくるサウンドを見つけることです。
本格派ネオソウルコードのアイディア
ネオソウル練習用のコードです。複雑なものではなく、二つのコード進行。
CM7ーFM7の繰り返しでネオ(M7コードはどこでも弾けるようにしておいた方がいいです)
次は、本格派ネオ。しかも右手ワンノート。ミュージシャンがよく使う手法です。
今回、左手の音の配置は上のやり方。(配置はボイシングと言います)
( )の中の配置でも良いと思いますが、お好みで弾いてみてください。
ワンノートはD。この一つ音がネオソウルの雰囲気を醸し出しています。一音の存在感がとても大きい。自分の感覚的なものは小さなところから派生していくんじゃないかな。
ということで、二つのコードとメジャースケール、ワンノートでネオソウル。皆さんの身近なサウンドになってくれるといいな。
ネオソウルはテンションコードバリバリでなきゃ成立しない訳ではありません。メジャーセブン二つで雰囲気が出ますので、オリジナルコード進行を見つけてください。
「なんか自分のサウンド鈍臭い」
そう思う方は、音楽が建設的になっていないか録音してみて。
ネオソウルは本気で技術を見せ合う音楽ではありません。
空気感、心地よいノイズ、それは立体的ではなく流動的に。
だから練習も、大きな目標をバッチリ掲げるよりも、試してみながら、弾きながらカタチにしていくのがいいと思います。
これから、演奏動画はYouTubeにアップしていきます。チャンネル登録やいいねをお待ちしております!