今回は「コードトーン」を駆使したアドリブの弾き方についてです。
ただのコード弾きで「なんとなくアドリブを弾きました」ではなく、さらにステップアップした弾き方をお伝えします。
今までアドリブをコードのみでなんとか乗り切ってきたけど、何か変?と疑問に思っている方に参考になる内容です。
【参考楽譜と演奏動画付き】
過去のブログで⬇️「オールオブミー」でアドリブのコツをお伝えしました。ビデオと楽譜付きです。合わせてご覧ください。
「アドリブを弾きたいけど、最初のフレーズさえ思いつかない人向け」
フレーズパターン紹介。
https://erikapiano.com/introducing-vari…rns-for-biginner/
「今度こそダサいアドリブを卒業!」
https://erikapiano.com/tips-to-transfor…py-ad-lib-phrase/
コードトーンを使ったアドリブ練習
まずは、ジャズスタンダードナンバー「オールオブミー」を弾いてみました。
2コーラス(テーマ省略)を「コードトーン」プラス飾りのクロマティックや3連ぷを入れて弾きました。
1コーラス目の楽譜を載せておきます。あくまで参考程度。
コツをつかんだら自分なりのフレーズを作ってみてください。
(赤の部分がコードトーン)
単にコードをなぞっただけではなく、近隣の半音をからませると、「味気のないコードトーン」から離れることができます。
同じコードトーンでも半音階でこんなに変わる!
アドリブが思いつかなくて、適当にコードを詰め込んでいる人向け。ビギナーだから引き出しがない、そう悩んでいる人に練習法を紹介します。
1と2は単なるコードトーンでまとまっていますが、2では最後のフレーズに半音階の味付け。これで一気におしゃれになります。1と2を比較してください。
オールオブミー、頭4小節です。
1はとにかくコードを弾いちゃえ、のパターン。
2は一瞬ですが、半音階を入れて単純なフレーズを回避。
今まで、コードをぶっきらぼうに弾いていた人は、半音階を入れる練習をしてみると良いでしょう。ほんの些細なことですが、これだけでフレーズが生きてきます。
ジャズピアニストもよく使うコードトーン
とても愛らしいジャズナンバー「チークトゥチーク」(ジャズスタンダードの2に載っています)わざとらしくないコードトーン。
04:25からピアノソロの中でいくつか出てきます。テーマも交えてうまくミックスさせてます。
アドリブの勉強に向いている曲を紹介
■ 絶対おすすめ
「オールオブミー」 Duke Jorden
01:18秒くらいからピアノソロです。テーマがあまり崩れていないので、アドリブの勉強に向いています。コードもそうですが、3連ぷの使い方や半音を意識して聞いてみてください。
シンプルで音数が少ないのが嬉しい。気に入ったフレーズや使えそうな部分をコピーするのも良さそうです。構成もわかりやすいし、何よりテーマがそのまま。
大抵はテーマさえも崩しているので、いざジャズをコピーしてみようと思ってもなかなか手が出ませんが。Duke Jorden の 「オールオブミー」なら出来そうです。
ぜひ挑戦してみてください。
まとめ
今回は初心者でもできるアドリブの練習法をお伝えしました。オールオブミーを取り上げたのはこれで3回目。レッスンでは同じ曲を1年でも2年でも掘り下げるのですが、このブログに訪れている方々はさすがに飽きてしまうのかなと思うので、次回からは別の曲を課題にします。
もちろん、ジャズを始めたばかりの人や、次に進めなくてモヤモヤしている人のためのジャズ講座です。簡単な楽譜や動画も載せておくので、普段の練習の参考にしてください。
練習法がわからないという人が多いのは事実。
レベルの高いことをしていると、なんとなく「やってる感」や「達成感」があります。けど、「ここがわかっていなければ、元も子もないんだけどな」というのが正直な思いです。
とにかく「基礎力」が大事。
でもその基礎ってなんだろう・・・
私が思う基礎力は
・コード
・メロディ
・リズム
です。
何よりコードがわからないと大変です。
それではコードはどう覚える?と、いろいろ課題が出てきますが、
「コードで遊ぶ」のが一番です。
「遊ぶ」の意味が抽象的でよくわからない、という人も多いと思いますが。
もしも、本を読んで理論を勉強したり、曲分析をしたりしている人がいれば、フレーズやコードを無意識に弾けるまで練習してください。
本当は、勉強してから弾くよりも、弾いてから勉強がベストです。
ある程度弾けるようになり、これはどういう音なのかな?なぜこのコードにしたのかな?と疑問に思ったら分析する方法が良いです。
またいつかのブログでコード遊びのやり方を紹介します。
以前、ブログで「作曲」について触れました。あのような感じで、コードで遊んで自然と覚えてしまうやり方です。ジャズのジャンルとは少し離れるのですが、頭より体で体感するのが一番。
「簡単なコード使いだけで組曲を作ってみた」
