「ヤクザときどきピアノ」オススメ本

コラム

ゆっくりと本を読んで過ごすのもいいものですね。

今日は「本は嫌い、だけど音楽は好き」の人におすすめの本を紹介します。

 

私は本を読むのは大好きなのですがむずかしい本はすごく苦手。

そんな私でもスルスルっと読めたのでみなさんなら1日で読めると思います。

 

「ヤクザときどきピアノ」がオススメ

 

ずいぶんと物騒なタイトル・・・ですが、

ヤクザがピアノを弾くの?

帯を見るとダンシングクイーンが弾きたいんです。そして「ピアノ教室に」と書いてある。柄が悪い人がピアノを習いに教室へ?

 

とても興味深く読んでいくと、著者は893専門雑誌で(そんなのがあったのか)カメラマンを経て現在は暴力団関連の記事を書いているフリーの方。

その著者がダンシングクイーンを弾くまでのお話です。

内容はとにかくピアノを弾きたいという気持ちが熱い!文章表現も生き生きしてます。

何よりピアノレッスンをこんなにも熱い気持ちで受けてくれているのかと感動しました。著者さん、もちろん893みたいな外見ですが893ではありません。

どうしてもアバのダンシングクイーンが弾きたい!50歳をすぎたピアノ未経験者。そしてピアノの先生とのやりとりが鮮明に書かれています。

どうやったら上手くなるか、技術的なことなんて一言も書いていません。ましてや自己啓発本でもない。

この技術云々はもう飽き飽きしてる人はいませんか?

弾きたい!この曲がとにかく大好きだから。

その気持ちが大きければ弾けるし、浅ければどんなに技術がよくても失速するんです。たとえ有名音大出身でも・・コンクールに出ていても・・

音楽に対しての心がある皆さんならこの話、わかりますよね。

ピアノ講師でもやるかと思っている人へ

 

これからピアノの道へ進む方。次の仕事が見つかるまでピアノの先生でもやるかと思っている人にもおすすめです。(たまにこういう宙ぶらりんな人もいるから・・なんて過去の自分もそうでした)

著者はピアノ講師をすごく差別的な目で見ていたらしい。

プロになれなかった負け組。敗北者。

だけど、この本の最後には「音楽は人生を豊かにする、ピアノ講師はなんと素敵な職業だろう、かけがえのない財産だ」とまで言ってくれています。

そしてこの方を教えた先生もなかなかです。綺麗な顔してサバサバタイプかな?(あくまで私の想像です)

内容も面白いし、文章の表現も面白い。プロの書き手さんってこうなんだな。

 

私たちは生徒さんのことをよく見てる

 

私自身、この道のプロなのでよくわかる。

生徒さんがどんなふうにピアノに向き合っているのか。

日頃、どう練習しているのか。

つまり音楽に対する気持ちが深いのか、浅はかなのか。

講師ならわかります。この人頑張れる、この人続かないな・・とか。

 

私たちはレッスンで元気に挨拶、楽しいレッスンをして、

”はい、今日はここまで、また来週ね”とその繰り返しをしているわけではありません。

生徒さんのピアノに対する気持ちと大切な時間を預かっています。だからちゃんと期待に応えてあげたい。こういう生徒さんがいるからこそ、私たちもさらに向上せねばと思うわけです。

 

ピアノが好きという気持ちには叶わない

決して忘れないでくださいね。「この曲が大好きだ〜!」という気持ち。弾けてる弾けてないその前に、そこには「ハート」があるか無いか。

これはプロである私たちは絶対に見抜くんです。そしてこの曲が大好き、絶対弾きたい。という人はすでに何回も音楽を聴いていることが大半です。

 

観てください。とてもピアノ未経験だなんて思えません。

(わ〜外見は怖いかも)

とにかく耳から覚える

 

やくざライターの著者さん、リズムキープが見事です。さすが弾きたかったというだけある。しょっぱなのグリッサンドもとても男らしいですよね。

このくらいなら自分も弾ける。きっとそう思うでしょう。そう思った方いませんか?この方、ピアノ未経験でしかも1年でここまで来ました。

7年やってても10年やってても、ここまで来られない人がたくさんいます。途中で挫折組みもたくさんみてきました。なのでこの方の情熱は素晴らしい。

なかなか曲が完成できなくて、リズムもイマイチだ・・という人。原曲がぼやんと頭の中にあり、さて譜読みをして・・次は片手練習して。。

決してやり方は間違ってないんです。しかしこのやり方では、この著者さんのように一定のリズムをキープするのはむずかしいです。特にポップスなどリズムものは。

自分、リズムがずれる・・と言う人は、まずは寝ても覚めても大好きな曲を、譜読みの前に1000回聞いてください。大好きな曲なら苦にならないはず。

耳から入って体に染み込ませ、体感すること。

この方、この曲を完成させたのは52歳だそうですが、私たちは全く年齢的な偏見を持ってないんですよ。ピアノだけでなく他の楽器を大人になってからはじめた人なんてたくさんいますから。

ちなみに「耳から覚える」のは子供のやり方。だから楽譜が読めなくても子供って弾けるんです。で、大人は楽譜読みから?いや耳からでいいじゃないですか。

私は完全「耳」で覚えてます。特にジャズを弾く人は、大量に聞いている。だって楽譜がありませんから。そして弾きまね。この音がいいだろうか、この和音がいいだろうか。

 

目で覚える

子供の時からやっている人は割と耳がいい傾向がありますが、大人から始めると「音感」の不足を感じる人も多いです。

そんな時は、先生に相談して楽譜を目で追う事を中心に指導してもらいましょう。私は目で追うと同時に、耳から音を意識するように指導しています。

なぜなら、この「ダンシングクイーン」みたいにテンポキープやバッキングのリズムは、耳で覚えた方がより音楽的になるから。スポーツと同じ感覚。ああだこうだという前に体を動かして感覚をつかむアレです。

 

終わりに。

ポップスなどの歌謡曲がやりたい人は先生に相談してみてくださいね。

昔はいい顔をしない講師が多かったものですが。今はやりたい曲をやりましょうと言ってくれる講師さんも増えているのではないでしょうか。

ただし「基礎練習と併用して」という条件付き。もっとも私もそのやり方をしてます。

昔、バイエルでつまづいてそれがトラウマになり再開したくても気持ちが前に進まない人でも、一歩踏み出すともうやめられなくなるくらい楽しいかもしれませんよ。

ぜひピアノレッスン、再開してみてください。もちろん、未経験からでも。

 

「ヤクザ時々ピアノ」

生徒さんや講師さん、どちらにもためになる本です。気になる人はぜひ読んでみてくださいね!

 

 

 

 

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