今回のジャズは、スタンダード「Beautiful Love」
体で覚えるジャズ。なので今日はあれこれ言いません。演奏動画を載せたので参考にしてください。それと、私が体感覚でピアノと向き合ってきた話や、創造性を生かした練習方法を紹介します。
「前編」Beautiful Love
難しいスケールはここでは使いませんが、3つは覚えましょう。
- ナチュラルマイナー(自然的短音階)
- メロディックマイナー(旋律的短音階)
- ハーモニックマイナー(和声的短音階)
このブログではあまり触れてこなかった、マイナートゥファイブが出てきます。
アドリブはスケール重視ではなく、歌うメロディを作るのが目的です。どのスケールが、あなたのジャズアドリブに影響を与えるのかは、自分次第。
【ミディアムスロージャズ / Beautiful Love】
一応、アドリブはスケール的なものを入れて弾いてみました。1コーラスめはテーマを少しフェイク→2コーラス目はスケールを意識したメロディ。あまり意識しすぎると、ただ音を並べただけになるので要注意。みなさんもたっぷりと歌い上げ、艶っぽいアドリブを作ってみてくださいね。
■今回の内容
前編〜しっとり艶やかスロージャズ「ビューティフルラブ」
中編〜「鍵盤遊び最強!」
後編 〜「ピアノレッスン、今と昔」泣いても立ち上がることを教わった。
おまけ〜近頃こんなものまで聴こえる、ミステリーなの?
最後までよろしくお願いします。
「中編」 鍵盤遊びは最強のトレーニング
アルバート・アインシュタインの言葉。「創造性とは、遊び心を持った知性である」
この言葉が大好きです。これを頼りに音楽をやってます。
物事を考えない、それは最も楽な方法。だけど、後で大変な目にあうのは目に見えている。
「効率的」にこだわるのも、よくありません。同じ意味では「ラクを求める」ともいう。しかし面倒なことや時間がかかることは、遠回りのようだけど、近道。
さて、創造しよう。
ブルクミュラー25番の「なぐさめ」をラテンで?
あれとこれを組み合わせて・・う〜ん、だめだ。コードが合わない。アイディア10個出してもだめなものはだめだし、散歩してる時に突然ふっと浮かんできたり。こんなことって無駄?いえいえ、1番の力。
#ブルクミュラー25 #編曲
夏が終わる前に。
こんな「なぐさめ」もあり?!ラテンムード🎶
一応子供の頃に弾いたけどツバメに続いて、なぐさめは全く好きじゃなかった😅 pic.twitter.com/VP7gmmaS96— ERIKA ASAI (@erika_feel) September 14, 2022
バッハのインベンションにコード付け?
普通の1ー4ー5や2ー5など、100年前から存在するコード進行。
#ジャズスピリッツ #インベンション #バッハ
【バッハのインベンション4番】に
コードをつけてみた〜意外にもふつうの和音だった😄 pic.twitter.com/JZROlJs2B7— ERIKA ASAI (@erika_feel) September 12, 2022
これらは真新しいことのようですが、とてもローカルで決まりきったこと。昔からある和音進行を組み合わせただけです。そして少しだけ、ジャズの匂いを漂わすことで雰囲気を出します。
クラシックを主にやっている人は、コードネームやコード進行がわからないって言わないでね。実は楽譜からコード進行は丸見えなんです。
例えば、バッハインベンションの10番、和音が見えるでしょ?あ、みなさんが考える前に答えを言うところでした。あとは放置するので、続きを勝手にやってみてください。
続いてグルリットの「縁日」という曲の一部。バイエル下くらいかな。さて、何か見えましたか?お〜〜こちらも見えますね〜。2−5、そして色々なコードがつけばドロップ2も見えてますよ。
仮に私が、これはドロップ2だねと言ったら「あ、そっか」と、「2秒視覚的一瞬アプローチ」で終わるので、ぜひ自分で見つけてくださいね。
その他、ピアノの遊び方紹介
- いろんな曲にコードをつける
- 猫ふんじゃったを全調で弾く(和音は1と5のみです)
- 4拍子を3拍子で弾いてみる(逆も)【ゴージャスになったり、間抜けになったりで面白い】
- 短調を長調に(逆も)【ショパンの葬送行進曲を長調にしたら?】
まだまだあると思います。遊びながら、リソースがどんどん増えていく。ジャズ方面の人は遊び方が上手です。
後編「ピアノレッスン、今と昔」
私が音楽教室で受けたレッスンはほぼ毎回、ドキドキの大ピンチ!さて、みなさんは、この毎回ピンチなレッスンに立ち向かう勇気がありますか?
音楽を始めたきっかけは、ごく単純な理由
一応私にも、幼少期があった(笑)
歌や踊りが大好き。あるお祭りで、おじいちゃんおばあちゃんの前で踊りを踊りました。そうしたら「あんた、上手ね〜」と、たいそう褒められて、私と母は気をよくしました。
「あれ?うちの子、才能あるかも」
それで、近くのヤマハ音楽教室に通うことになりました。
えりか〜5歳。
なんと単純なきっかけです。
あるレッスンの、ひとコマ??
えりか〜小1
学校から帰ってきたら、一人でバスに乗って教室へ、ここからもうドキドキです。今日はできるかな?
「はい、では皆さんで C-Am-Dm-G7を弾きましょう、だれ?違う音弾いてるの!!
次はAmいくよ〜
これは小1〜3年生くらいの子たちのコード練習のひとコマ。
Amはラドミだよ、と教わったとしても小1の脳みそでは理解できません。しかも楽譜が読めなかったので、聴こえた音を必死に弾くだけ。
イ短調、ハ長調と先生が黒板に書いてふりがなをふってくれても、漢字から調性のイメージもできません。
とにかく当てずっぽうで音探し。。お母さんも先生も教えてくれない。必死で先生の音を聴きながら探し弾きし、体を使っておぼえてきました。
しかしこの乱暴かつ、放置が今の自分を作ってくれたのかなと思います。
できなければ、空いてる教室でヘッドフォンを借りて居残り練習。(居残りの予感がする時はマイヘッドフォンを持参してました)
頑張るんだ!自分、そして泣いても絶対に立ち上がる。
今日も居残り、帰ればお母さんが鬼の姿で待っている
ほぼレッスンでは毎回、全調のカデンツやスケールは練習はしていました。(させられてました)
練習しない子はどんどん置いていかれます。それは本人の責任で当たり前。
上手く弾けなければ、居残り。何度練習しても、苦手な調や、レパートリー経験が少ない調のカデンツやスケールはやっぱり弾けなかった。そして家に帰れば、しこたまお母さんに怒られます。
今考えるとすごい指導。手取り足取り、優しく丁寧に教わった記憶はほぼないです。
でも怒られるだけじゃなくて、頑張ったことに対してはきちんと認めてもらえたし、また頑張ろうって思えた。フェス、コンサート、発表会、いつも何かに出演していました。その度に曲を仕上げなければならないし、子供ながらに、音楽は楽しいだけではないことを悟っていました。
視覚が多すぎる現代、もっと聴覚を使って!
わからないことはネットで調べれば何でも出てくるし、頭で理解するのが最優先の通常コース。視覚的には、目で一瞬見るだけ。実際は体感覚的には、なにも出来ていない。
とにかく手を動かして耳で反応することで、体が納得するから。
私が頭で理解ができなくても、何とかやってこれたのは、五感のおかげです。味覚と嗅覚はないから視覚、聴覚、触覚の三つ、ですね。
現代は、視覚が多すぎる印象です。聴覚と触覚が極端に少ないのかなと思います。
最近はやっと愛おしい自分に
最近は頑張った自分を少しは愛おしく思うようになったし、音楽の引き算までできるようになりました。その昔は、足して足して飾りまくっていたけれど、飾っていない自分の音楽性も好きになりました。段々と自分の音が許せるようになり、角が取れてきたのかなと思います。
過度な親切は、力を奪う
今の音楽教室は、親切な先生がたくさん。私は時々思うのですが、過度な親切は、相手の体力、思考力、想像力を奪うんだな、と。「あ〜また与えすぎちゃったかな」といつも後悔したり、迷ったり。
今の人たちは、自分で考えることが無理だろうな・・というのが本音です。私のように放って置かれても這い上がれるだろうか?
放置イコール、ネグレクト。こんな式が出来上がってしまう。
それを怖がって、指導する側もつい手取り足取りに。
過保護な指導はこちらの責任。
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追い込まれた状態は、発破がかかりまさにピンチ。上達のチャンスです。
ジャズピアノを弾くには、トライ&エラーが必須で時間もかかる。しかも正解はない。これかな?あれかな?と探り弾きしている時が1番の可能性。
と言いながら、楽譜を作ったり、アドリブ例の動画をあげたり、私も十分親切な人ですね(笑)
このブログは、自分自身の思考整理と反省記録と音楽日記。
なのでみなさんが本来持っている力を奪ってしまわないようにします。どうぞ悩みまくってください。
周囲が与えてくれたものは、知識や正解より、立ち上がる力。
ピアノオタクになろう
「マツコの知らない世界」はみんなオタク。ただの物好きが世界レベルに。ただそれが大好きで、没頭したオタク。
誰も褒めてくれない、周りにどんどん越されていく。それでも立ちあがる!
私は幼少期から、何がわからないのかもわからず、まわりを見て理解しました。これは社会人1年生と同じ経験。と同時に感情訓練も。
想像力はこの頃から、養われてきたのだと思います。
私は定期的にデジタルデトックスします。連休はどこかへドライブに行こうかと思ったのですが、雨のようなので家で読書かな。
次の更新は、ではデジタルデトックス後に!
少しの間、人間らしい人間になるために、自然に溶け込んできます。